疲れて頭を動かしたくないとき、詩を書きます。
自分の中の言葉の筋肉がほぐれる感じがします。
コーヒーメーカー
疲れて眠いと自分で自分の言葉を癒すために詩を書きたく
なるよ
いつもの一生懸命な
君のキラキラした
まぶしい前髪をそよそよと
明るい音を立てて
硬質な光線が心のここを
ぐっと押す
両親の良心を
朝
鮮やかに聞いて
増える不快に
階下の会話に
耳をそばだてている
こんな午前5時の自分の
独りごとに似た夢のような
虚構の3人での会話は
とても重苦しいと報告します
ふだんの焼き目の入っている
色褪せた卵焼きを冷たい箸の先で割ってから
そのうち口はおいしくなさそうにかじる
というかもう全然味がしないのよ
僕は逃げるために
作詞をしている
詞を覚えて快感の鮮やかなカラオケを僕の平沢唯
その子が歌う
青いリボン煌めき立って
紺色の肩越しにケータイをいじってるのが見える
すごく
素敵なので
サイズをはかってみたい
そのサイズ通りのフォーマットの動画を作って
アイポッド用にエンコードして入れたい
言葉を持ち運びしている
画像を持ち運びしている
存在しないものを愛するくらい
近隣の存在を肯定せられれば
テキストファイルに触れたら
ジェイペグファイルに夢中で
エムピー3にも癒されて
それら三つ全部が
今や素敵に内面化されている
窓を開けるためのスイッチがたくさんあるに違いない